研修医の暇つぶし

ここを心のキャンプ地とする

ハヤテのごとく駆け抜けた思い出

 どうもひつまぶしです。

 今週で病院実習最大の辛さを誇る、脳神経外科をのりこえ、一安心ですね。(まぁ緊張の糸が溶けて風邪ひいたのですが)

 さて世間は新型コロナウイルス全盛期ですが、コロナウイルスの唯一の良かった点としてサンデーウェブリというアプリでハヤテのごとくという漫画が全52巻全て無料になって、読むことができたということですかね。

 ハヤテのごとくは自分が小さい時に土曜か日曜の朝やっていたアニメで、あの頃の自分には刺激が強かったので鮮明に覚えています。あの頃はマリアが好きで、でもマリアが好きと言うと周りからおばさん(18歳)好きなのかよと弄られてしまうのが嫌で、ヒナギク推しという事にしていました。とはいえ月日はあっという間に流れて、もうマリアよりも年上になりマリア好きと言ってもロリコンになりそうな年齢になりました。辛いですね…

ここからは ハヤテのごとくのネタバレを含みますのでもし見る方はお気をつけて

 

 

 

 ハヤテのごとくを個人的に分類すると、馴れ初めコメディパート、水蓮寺ルカパート、天皇アテネパート、王玉パートの4つに分かれていると思います。どのパートが一番良かったかと考えて見ると、実はアテネのパートが一番好きだったりします。だって昔の恋人に再会するのなんてめっちゃよくないですか?しかもアテネ可愛いし

 私は今回1巻から52巻まで一気に読みましたが、もちろん小さい時にも結構読んでいて、特に序盤はとても懐かしかった。別に水蓮寺が好きなわけではないんですけどなんか水蓮寺パートは特に覚えていましたね。(やはり新たなヒロインというのが当時は衝撃だったのでしょうか。)多分アテネ編は読んだこと無かった。

 ハヤテのごとくはキャラを殺さない(影を薄くしない)という点で圧倒的に上手い作品だなと感じました。ずいぶん昔に見たっきりだったのにキャラの性格や見せ場をしっかり覚えていられるというのは作中に良い頻度でキャラクターが登場していたという事であり、見せ方も良かったという事だと思うんですよね。伏線回収も上手いなと感じました。作中でもありましたが13年間の連載にもなるとキャラも伏線も膨大でそれを上手く処理したのは作者の技量と努力なんだろうなと

 さて、カラコイ〜だから少女は恋をする〜というキャラソンがありまして、作中のタイトルにもなっているのですが、恋とは何かをナギがハヤテに聞くという歌詞構成となっており、ハヤテが悩んでいる間に最後ナギが『分からないから恋なのだ』と言うのですが、これ深すぎません?ナギもハヤテも分からない気持ちを持って、でも確かにお互いのことを思っている。それが恋なのか愛なのか、それともどちらでもないかも知れないけれど、どれが恋かなんて分からない。読み終わってから改めて聴いて見ると、涙が止まりません。

 どの巻も読みやすかったのですが、特に最後の6.7巻はあっという間に読んでしまいました。1巻からすれ違っていた二人の気持ちとみんながハヤテを思う気持ちが複雑に絡みあって均衡が取れていたものが少しずつ解れて前に進み始める感じが、嬉しくもあり、終わりの近づきを感じて寂しくもあるなんとも言えないドキドキ感が読むスピードを上げさせました。

 最終巻はハヤテの気持ちに焦点が当たった回でしたけど、バトルも総力戦で見どころだらけでした。紫子の願いは全ての伏線を回収する圧倒的な願い、人生をかけた願いが長い時を経て二人を繋ぐ、ハヤテのごとくってこうやって終わるんだって、昔からの思い出がきちんと製本されて心のアルバムに収まった気がしました。(あとマリアってやっぱり頭いいんやなって)

 

 疾風の如く過ぎ去った月日はもう戻ってこないですが、思い出はその場所に残り続けてて振り返って見直して見ると、心が満たされる。そうすると歳を取ったなと感じるし、また振り返った時に心が満たされるような今を過ごして行こうと感じるわけです。