研修医の暇つぶし

ここを心のキャンプ地とする

現代で精神を病むということ

 どうもひつまぶしです。

 最近はテストが連チャンであって、精神的にくるものがありますね...とは言っても学部内でのテストなど勉強していれば合格はできますし、無休(無給)医の話なんかを聞くと、テストなんてさして大したことないなって思えます。

 自分も最近やっと意識を多少ポジティブに向ける事ができるようになりましたが、それまではちょっとした事で考え込んで落ち込む典型的なメンタルが弱いタイプでした。また周りの人を見ていても昔に比べてメンタルが弱い人が増えたんじゃないかなって感じるんですよね。

 

 その理由として昔に比べてみんな大事に育てられてきたってのが当然あると思います。少子化で育児環境も良くなって親から可愛がられ、プライドはむくむく成長し、かつ自分のプライドを傷つけるような状態になった事が少ない。結果として物事を針小棒大に捉え、少しの事で自己嫌悪に陥る。他の学部はともかく医学部に関してはこの傾向は強いと思います。

 とはいえプライドが高くない人も当然います。ではそういう人のメンタルを弱くする要因は何かというとSNSであると感じます。これはよくいうlineいじめなど直接的なものを言いたいのではなくて(これも勿論関係しますが)、世界の人と繋がってしまうという事に問題性を感じるのです。

 当たり前ですが、世界にはすごい人がたくさんいます。歌が上手い人、お金持ちの人、スポーツが上手い人、みんなそれぞれ秀でた技術をtwitterInstagramで披露しています。そういう人も勿論ですが、自分の身近な人達にも幸運が訪れる事も少なくないでしょう。SNSは本来こういうものなので仕方無いですが、人より秀でている、または運の良いことを自慢する事がメインになっているので、見る人からすると周りの人みんなが恵まれているように錯覚しやすいのです。勿論周りの人だって、辛いこともあるし損した事もあると思いますけどそんなことはSNSでは言わない。そのため結果的に人々の自慢の巣窟になってしまう。しかしこの事のどこに問題性があるのか、別に人の幸福はみんなで祝ってあげればいいじゃないかと思う人も多いと思います。

 SNSの世界で生活することの本当の問題点は周りの幸福によって自分の幸福が薄れ、自らの不幸が強調される事にあります。例えば直近の無給医問題で言えば、昔であれば無給医で働くのは普通と言われれば疑問を感じつつも周りもそうだからという理由で頑張れます。しかしSNSによって世界が広がると、なんであっちの病院では定時に帰れるんだとか、なんで給料がうちより高いんだとか色々な不満が追加で発生するのです。無給医は是正されるべき問題であるので、この不満は良い流れではあるのですが、メンタルへの負荷という観点で見るとよくないです。無給医問題に限らず、くじで3等が当たったと喜んでもSNS上では勿論1等の人もいます。このように不満だけでなく幸福も減弱してしまうんですよね。

 じゃあSNSなど見なければいいと思うのですが、今の時代SNSをやるのが普通で、情報ツールとして確かに有用な点を考えると辞めるに辞められないし、何より一度広がってしまった世界はもう2度と元には戻らないので、どうしようもないのです。